奥歯の色が気になるので治療した症例
⭐︎治療内容
右上の奥歯の銀歯を除去してセラミックにしました。
⭐︎治療期間
2回(右上の治療のみ回数)
⭐︎費用
7万7000円
⭐︎主訴
今年の春頃に右上の奥歯の治療をしたが、銀歯をセットした時からずっとかみ合わせに違和感があり、また笑った時に見えてしまい思いっきり笑えなくなってしまったので治したいとの事で来院されました。
⭐︎治療
初診で来院した際に、銀歯の中の状態や歯周病の状態の確認のためにレントゲン撮影や歯周病の検査を行いました。軽度の歯石の付着、歯肉炎を認めたため初診時は状態を話して銀歯の除去は行わず歯肉が良くなってから治療した方が良い事を伝えて、当日は検査とクリーニング、ブラッシング指導を行いました。次の来院時に歯肉の状態が落ち着いていたため銀歯を除去して型取りを行いました。その際に、保険のメリット・デメリット、セラミックのメリット・デメリットをお話しさせていただき、患者さんからの希望によりセラミック(ジルコニア)で行う事になりました。
2週間後にセラミックをセットして、患者さんはかみ合わせもよくなり見た目もとてもよくなったので満足されてました。
⭐︎治療後
とても満足されている様子で、やってよかったとの事でした。
⭐︎主な副作用・リスク
・銀歯を除去した後、一時的に蓋になるためセラミックが入るまでは食事の際に少し気を使う事もあります。
・除去した際に中に虫歯があれば治療の必要があり、その場合は治療の回数が増えます
・かみ合わせ等の状況によってはセラミックではない方がよい場合もあります。
・治療後に一時的に痛みや違和感が出る場合もあります。
⭐︎症例を通じて伝えたい事
奥歯であっても意外と見える事が多いため、見た目を気にされて銀歯をセラミックに変える事は近年増えてきていると思います。特にコロナが明けてマスクをしない事が多くなったため、被せものだけでなくホワイトニングを希望される方も増えてきております。
かみ合わせに違和感があるとの事だったのでなるべく早く治療した方が良いのですが、被せ物を作る際は歯周病が落ち着いていないと被せ物の精度が落ちます。被せ物の精度が悪い場合、虫歯になりやすかったり被せ物が取れるリスクが上がる等後々問題が生じてくる可能性があります。
なので基本的には治療の際は歯周病の治療(一般的に考えられているクリーニングや、汚れが多い場合は歯茎の中の治療)を行って、歯肉の炎症が落ち着いてから行うのがセオリーです。
また被せ物の種類は様々であり、それぞれメリット・デメリットがあるため、それを担当の歯科医師や衛生士に聞いてから選択するのが良いと思います。
かみ合わせに関しても、かなり細かく調整した方がよく、被せ物のかみ合わせがズレたままにしておくと他の歯に悪影響を及ぼす事もあるため慎重な調整が必要です。ただ患者さんが違和感あるからと言って、必ずしもかみ合わせが悪いわけではないのは覚えてていただきたいです。
確かにかみ合わせ等が悪い場合もあるのですが、単純に今まで噛んでなかった(少なくとも型取りからセットまではかみ合わせないようにする事も多い)ため、正常なかみ合わせに調整しても最初だけ違和感がある事もあります。見極めが大事になるのですが、そこは歯科医師・衛生士に話してみていただければと思います。